メディアバイク運用の為のカスタム [ケース編]
この写真は先日行われたツール・ド・とちぎでの映像のひとコマ。
実はこれ私のバイクから撮影していますが、この左端に邪魔なものが映り込んでしまいました。
バイクのトップケースです。
早速改良を加えるべく作業開始しました。
ツール・ド・とちぎはこちらでいつでもご覧になれます。
↑問題のケースはこちら。
↑早速外しました。
次にこのベースプレートの上に、
↑この新しいプレートを設置。
ムースレーシングというメーカーの種別専用プレートです。
ヒロチー商事というメーカーで注文。
海外在庫ということで、2週間ちょっとで無事に入手。
ここでちょっとした問題が。
ベースプレートを装着するためのスペーサーの上のアルミプレートの穴にネジ山がきられていて、スペーサーを止める為の長ボルトが固定できないことに。
急きょヤスリを使ってネジ山を削りました。でもなぜここネジ山を作ったのか不明。おそらくプレートがアルミだかから、インパクトでねじ込んでいけばアルミのネジ山が削れていく、という発想なのだろうか。
謎のまま無事装着。
↑ベースプレートの上には、精密品を運ぶケースの代名詞、ペリカンケースを選びました。
ご存知の方もいるかと思いますが説明しますと、米軍御用達のミリタリースペック。防水性、気圧調整弁付き、耐熱、軽量、車で轢いても壊れないという世界の放送業界でもお墨付きのケースです。
↑ペリカンケースはコポリマーポリプロピレ素材を使用。比較的柔らかめのプラスチックなので容易に穴あけが可能でした。
↑そして無事に装着完了。
後ろに乗ってテストをしてみましたが、前回のケースの半分の高さなので邪魔になることはありません。
次のレースでカメラマンさんに本テストしてもらうことにします。
実はこのカスタムは欧州のメディアバイクではすでにおなじみです。
↑こちらはTVバイク(BMWk1200)の数が多いレースのためペリカンケースを色分けしているようです。黄色。
↑これはツール・ド・フランスのTVバイク(BMWR1200RT)ですが、サイドケースにペリカンケースを使っています。
それにしてもイカついカメラマンが乗ってます。
UCI(世界自転車競技連盟)では自転車レースの撮影方法をまとめている資料があります。その中からバイクからの撮影方法はこちら。↑
今回はトップケースを背の低いものに変更しレース中の選手を前方から撮影することをやりやすくするTVバイクのカスタムをしました。
※UCI資料はどなたでも見ることが出来ますので、ご興味ある方はぜひどうぞ。
次回は、タンデムステップのカスタムについて実際に改良したことを書いてみたいと思います。実はトップケースの改良よりも大事だったりします。
Ridesafe👍
追記 2019 0515
ペリカンケースには機材〜カメラ間のケーブルを通す通線口が開いていますので容易に機材が積み込めます。容量は約30リットルほど。
現在日本の自転車レースにおいては携帯電話を使った送信システム(TVU など)が主流です。
実際のところTVUはシステムが外に出ていた方が受信の受かりが良いようです。
システムをカメラマンさんに背負っていただくか(最近の送信システムは小さいものでショルダーバッグぐらいのものがあります)、ペリカンケースの上部に接地していただくほうがよい状況です。(その際はタイラップかガムテープ接地になります)なおペリカンケースは雑物入れにも使用可能です。バッテリー、レンズ、雨対策カバー、カッパなどなど。